「光と闇の童話」
作詞.作曲.編曲:Revo 歌:Sound Horizon LRC by fred19901025 kuonMio 見上げれば丸い夜空 揺らめく蒼い月夜 神の名を呪いながら 奈落の底で唄う…… 盲いた闇で彼が 光だと思っていたのは 誤りで その温もりの名は 愛だと 後に知った 初めての友達は 碧い瞳(め)の可愛い女の子(Madchen) お別れさ その切なさの名が 恋だと 遂に知らず 花に水を遣るように 儘 罪には罰が要る 鳴呼 やがて《迎宵》(Guten Abend) 疾しる《第七の物語》(Sieben Marchen) 摂理(かみ)に背を向けて—— 見下ろせば昏い大地 揺らめく紅い焔尾 母の瞳に抱かれながら 奈落の底へ堕ちる…… <何故 コノ村ニハ 今 誰モイナイノ?) (-----其れは 昔 皆 死んじゃったからさ> <ジャ…何故 昔 村人 皆 死ンジャッタノ?) (-----其れは 黒き 死の 病 のせいさ> <ジャ…何故 ソノ森ノ 村ニ 母子ハイタノ?) (-----其れは 或の【イド】が 呼んだからさ> <ジャ…何故 【イド】ハ 何ノ為ニ 人ヲ呼ブノ?) (-----其れこそが 奴の本能だからさ> 嗚呼 墓穴 掘っても掘っても掘っても必死に掘ってもキリがない 「悲惨な時代さ」 鳴呼 死骸と土塊 死骸と土塊 死骸と土との 多層菓子(Mille Feuille) 「無惨な事態さ」 生命の目的は《生キル事》と《増エル事》 「殺せ」と 「侵せ」と 【イド】は唄う 【仄昏き宵闇の 夜露に濡れた 苔藻を踏み鳴らす 少年の その足取りは 哀しい程に軽く 少年を 呼び止めた声は 下卑た響きで されど彼はまだ知らない 鳴呼 世界の作為など 世間の悪意など 何ひとつ触れぬまま育ったから 友達を抱いたまま → 招かざる客を連れ → 優しい母の元へと → そして ... 見渡せば---- 鳥に羽が有るように 儘 夜には唄が在る 鳴呼 いずれ《迎暁》(Guten Morgen) 染まる《薔薇の庭園》(Rosen garten) 摂理(かみ)を背に受けて---- 「キミが今笑っている、眩い其の時代に。 誰も恨まず。死せることを憾まず、必ず其処で逢おう」 ~『光と闇の童話(Marchen)』 終わり |