時忘人
作詞:仕事してP
作曲:仕事してP
編曲:仕事してP
華(はな)やいだ街(まち)に独(ひと)り
時忘人(ときわすれびと)は
くれない色(いろ)に彩(いろど)られた壁(かべ)
背(せ)にして
行(ゆ)き交(か)いし人(ひと)など目(め)もくれず
誰(だれ)を待(ま)つ
古(ふる)びた剣(つるぎ)
右手(みぎて)に小(ちい)さく祈(いの)り捧(ささ)ぐ
長(なが)きに渡(わた)る戦(いくさ)も終(お)わりを告(つ)げたというのに
彼等(かれら)は何処(どこ)にいる
未(いま)だ緑(みどり)ひとつ生(は)えぬ彼(か)の地(ち)で戦(たたか)い続(つづ)けているのだろうか
僕(ぼく)は彼等(かれら)を待(ま)つ
動(うご)いていた時(とき)が止(と)まった
僕達(ぼくたち)は確(たし)かに其処(そこ)にいた
風(かぜ)が凪(な)いだ
もう届(とど)かない
祈(いの)りは泡沫(うたかた)に消(き)え逝(ゆ)くよう
聴(き)こえていた声(こえ)はもう無(な)い
視(み)えない障壁(かべ)に絶(た)えず遮(さえぎ)られ
繋(つな)がっていた糸(いと)は絡(から)まり
僕(ぼく)はただ動(うご)けず此処(ここ)にいる
陽(ひ)が沈(しず)み
紅(あか)い月(つき)が哀(かな)しげに浮(う)かぶ
時(とき)に置(お)き去(さ)られたまま
夜(よる)を繰(く)り返(かえ)して
共(とも)に支(ささ)え合(あ)い
力(ちから)合(あ)わせ 戦(たたか)い続(つづ)けてきた
彼等(かれら)は何処(どこ)にいる
今(いま)も風(かぜ)の無(な)い渇(かわ)いた彼(か)の地(ち)で戦(たたか)い続(つづ)けているのだろうか
僕(ぼく)は彼等(かれら)を待(ま)つ
戦(たたか)ってきた記憶(きおく)があった
背中(せなか)預(あづ)けていた仲間(なかま)がいた
この街(まち)には僕(ぼく)だけがいる
あの見慣(みな)れた顔(かお)は今(いま)何処(どこ)に
失(な)クシテタ
探(さぐ)シテタ
トテモ大切(たいせつ)ナコトヲ…
僕(ぼく)が此処(ここ)にいる意味(いみ)を
動(うご)ケナイ ソノ理由(わけ)ヲ
僕(ぼく)ダケガ違(ちが)ッテイル
ずっと逆(さか)らい続(つづ)けてきたコト
止(と)まっていた
ずっと前(まえ)から
何(なに)ひとつ聴(き)こえなくなってた
左(ひだり)胸(むね)に手(て)を押(お)し当(あ)てる
僕(ぼく)の心臓(しんぞう)はもう 動(どう)カナイ…
動(うご)いていた時(とき)が止(と)まった
同(おな)じように僕(ぼく)も止(と)まってた
風(かぜ)が凪(な)いだ
もう届(とど)かない
涙(なみだ)無(な)く声(こえ)も無(な)く
泣(な)いてた
握(にぎ)り締(し)めた一振(ひとふ)りの剣(つるぎ)
此処(ここ)がきっと僕(ぼく)の居場所(いばしょ)だと
誰(だれ)ひとり気付(きづ)くことなく
時(とき)を忘(わす)れただ彼等(かれら)を待(ま)つ