月がわらう夜に ひらかれる
星々がふるえて 毛布に隠れる
さあさ、始めましょう 赤い头巾のおんなのこ
お菓子の家の兄妹も まだ眠ることないわ
きらめく饴细工
トルテにレープクーヘン
なんでも召し上がれ
林檎だけは気をつけて
柔らかな寝台で一晩じゅう梦见るなんて 呜呼そんなのつまらない
つまさきで冷たい床を蹴り
駆け出したら舞踏会は直ぐそこ
とっておきのドレスをふわりとひらめかせて
あなたの手を取って淑女のように微笑うわ
猫の目がまるまり 大人が眠るころ
何もかもかがやき 森が目をさます
ほらほら、小人さん 耻ずかしがらないで
帽子の隙间から 外を覗いてみて
甘いおばけ南瓜をパイにしては駄目よ
おまじないを挂けて あなたに会いに行かなきゃ
雨のしずくを蜘蛛の糸でゆわえて
野ばらのつぼみで手首を饰りましょ
魔法の镜なんかなくても生きていける
あなたの瞳に映れば幸福なの
「昔々のおはなし…」なんて御冗谈!
毎夜の舞踏会はあでやかに廻る
欺瞒で汚された すすだらけのこの世界
ぬれた頬を抚でて呉れたのはあなたでした
魔女が飞んでいく 舞踏会を目指して
森を囲う夜空が色とりどり揺らめく
毒林檎のジャムも おばけ南瓜のパイも
本当は要らないの あなたさえいれば良い
夕暮れ街角ひとりで泣いている少女
どうか忘れないで この森の舞踏会