縺(もつ)れだした知恵の輪
星占いのとおり
願いの向こう岸の
微かな煌き
息継ぎ駆ける
何も喪失しないように
衛星の軌道辿った
静かに
繋いだ手と手
瑠璃色の憧れ
引きちぎられて宙を舞う
さよならあのひと
紗幕(しゃまく)が別つ このままじゃ
独りの遊戯に溺れてしまうわ
覚えた恋乞(こ)い
密かに挿(さ)す緋(ひ)のかんざし
鏡のあのこはだあれ
半球、褐螺(かつら)駅で
風待つ時が好きよ
素早く荒(すさ)ぶ隙に鳴く汽笛
悔いはないよ、と
午後九時の世界で
凍てつく前の翅(はね)を刈る
さよならおわかれ
乖離(かいり)の行方 このままじゃ
紐解く秘密にやられてしまうわ
幼い恋乞(こ)い
陰を捉(とら)うこの眼差し
はにかむあたしはだあれ
現(うつつ)はさざなみ
ハートは万華鏡
ゆらめく心象 からからと
街の灯生み出す 廃棄の映写機
永夜の星の名 想い、描け